不器用な二人









「今回も悠斗を驚かそうと思ってね。それに最近会ってないでしょ?」




「…まぁ、確かに会ってない、ですけど」




会ってない…というか、会えないだけ。

悠ちゃんと最後に会ったのは、地元に行った後にもう一度会ったぐらい。




その日だって、無理に時間を作って会いに来てくれた。



自分は疲れているはずなのにね。



そしてその日に浩太さんと別れたことを言った。



悠ちゃんは安心したような表情で、そこで正式に悠ちゃんから付き合ってと言われた。




もちろん、断るはずがなく、私は悠ちゃんの彼女になった。




「最近頑張っている悠斗へのご褒美だ。…といっても、時間はあまりないけどね」




もうすぐ別の撮影が始まるとマネージャーさんは歩きながら、そう説明してくれた。




私とマネージャーさんは今悠ちゃんの楽屋へ向かっている。


今の休憩時間は悠ちゃん一人しかいないだろうから。とマネージャーさんに案内される。