嫌な予感が的中した。
嫌…っ
嫌だ…
悠ちゃんがいなくなるなんて…
「これ、返しとくな」
悠ちゃんは胸ポケットの中から私の携帯を取り出し、私に渡す。
悠ちゃんはもうどこか吹っ切れたような顔をしていた。
…私、今更…何を言っているんだろう。
浩太さんに脅されたからって…
キスを見られたあの日、私は自分で悠ちゃんを拒んだ。
拒んだんだよ…
嫌いまで言って…
今更…なんて言えばいいの？
私に…悠ちゃんを止める資格はないの。
悠ちゃんの気持ちを踏み躙った。
全て壊したのは私。
それに、私は今日…浩太さんに全て捧げるつもりだったんだ。
