不器用な二人









このままじゃ…悠ちゃんが本当に私の前から消えそうで…




私は悠ちゃんの袖を掴む。
でもそれは…悠ちゃんが許してくれなくて、そっと手を離される。





「悪かったな。無理矢理付き合わせて…最後の思い出作りに地元に戻ってきたかったんだ。ありがとな、美遥」




「いや…っ」




何度も言う悠ちゃんの“最後”の言葉。



わかってしまった…
“最後”っていう言葉を…




悠ちゃんは本当に私から姿を消すつもりだったんだ。




もう二度と会わないように…