不器用な二人









「これで最後だから…」




「…え?」




「だから…今日一日は俺にください」





悠ちゃんはそう言って私に手を差し伸べる。





私は…どうしたら、いいの?




だって…浩太さんが駅前で待っているんだよ?




こんな暑い中、私を待ってくれている。
私は浩太さんの元へ行かないといけないのに…





…でも、心は正直だ。



悠ちゃんが差し伸べている手に自分の手を置き、悠ちゃんと一緒にいることを決めた。





どんなに頭の中で否定しても、心は悠ちゃんと一緒にいたいと叫んでいる。