不器用な二人








ここで悠ちゃんと別れたら、もう今度こそ二度と会えないのかな?




もうそばにいることはできないのかな?






約束の時間が迫っているというのに、私はこの場から動けなかった。




浩太さんが待っているから、行かないといけないのに…




私と悠ちゃんはただの幼馴染で、私と浩太さんは恋人同士。



どう考えても彼氏である浩太さんの方を優先にしないといけないのに…





「…美遥」





悠ちゃんが私の名前を呼び、私はそれに応えるかのように顔をあげた。