そしてすぐに悠ちゃんと相原胡桃がツーショットで載っているページを見つけた。
そこには“来季のドラマはこの二人が夫婦役!?”とデカデカと載ってあり、幼い一人の子供と合わせての三人家族の物語を描くと書いてあった。
ドラマの…役…
私は力が抜けたかのように、その場にしゃがみこんだ。
現実じゃないとわかった途端、すごく安心した。
…だけど、悠ちゃんはもう22だ。
悠ちゃんがその気があるなら、いつ結婚してもおかしくない。
今回は役だったけど…
じゃ…もしこれが現実だったら…
そう考えた瞬間、胸が苦しいほど締め付けられる。
私にそんな資格ないのに…
私から突き放したくせに…
こんな我儘、許されるわけないのに…
私は雑誌を買うとすぐさま家に帰り、そのままベッドにうつ伏せた。
雑誌は袋から出すことなく、机の上に放置したまま、時間だけが過ぎていった。
この時まだ知らなかった。
さっきのページに悠ちゃんからのメッセージがあることに、私は気づいていなかった。


