不器用な二人








そう思っていたある夏休みの半ば。



私は何にもすることがなく、かといって宿題もやる気がなく、街に行ってブラブラしていた。




有沙と恭子は用事があると言って、誘いを断られたし…




はぁ…とため息を吐いていると、ふっとある場所に足を止めた。




そういえば…今日は“Sugar”の発売日だ。



足を止めたのは、三年前に悠ちゃんのポスターを見つけたあの本屋さん。




あれ以来、悠ちゃんが載っている雑誌は大体ここで買っている。
(有沙と恭子がいない時だけど)




私は本屋さんの中に入り、雑誌コーナーへと向かう。




そしてお目当ての“Sugar”を探そうとしたけど、全く必要がなく簡単に“Sugar”の雑誌を見つけてしまった。



それは、表紙が悠ちゃんだったからー…




大体毎月はどこにあるか探しているけど、表紙が悠ちゃんの時は簡単に見つけてしまう。




この度にどれだけ悠ちゃんが好きなのか、実感してしまう。