「悠斗、話がある」
初めて稚嘉と一緒に仕事をしている時、稚嘉は俺の楽屋に訪れた。
何かと思えば…
「俺、来年にはパパになる!」
「……はぁ!?」
稚嘉は仕事が休みの日に、砂羽さんに会うために地元に帰っているのは知っている。
今回はかなり仕事が忙しくて、久々に会えると前日嬉しそうに言っていたけど、まさか子どもができていたなんて…
「…予定はいつだよ」
「1月25日って言ってた。悠斗どうしよー!マジで嬉しいんだけど」
これから撮影が始まるっていうのに、頬が緩みっぱなし。
稚嘉は確かに砂羽さんに一途だし、かなり惚れてるから、子どもができたのは相当嬉しいんだろう。
だけど、遠距離恋愛一年で終わるとは…
しかもいい意味で。
すげぇな、稚嘉は。
尊敬するよ。
稚嘉の誕生日は2月だから…ギリ19歳のパパか。
稚嘉がパパね…
なんかそこは複雑だな。


