不器用な二人









想像以上に辛い…



胸がギュッと締め付けられ、すっげぇ苦しい…



これを五年前に美遥は味わったのか…


こんなにも辛いのに…
そうさせた相手がまた現れたんだから、美遥はもっと辛かっただろう。




本当に俺は何をやってるんだろうか。
こんなの、ただの自己満じゃないか。




俺はようやく涙が終わる頃、立ち上がって、次の仕事場へと向かう。




ギリギリ間に合うか間に合わないかだな…



携帯で時間を確認し、今後のことを考えた。





これ以上美遥のそばには居られない。


たった数ヶ月しか居なかったけど…
でも、このマンションから出て行くしかない。



ずっとここにいても美遥に会いたくなるし、美遥は俺に会ったとしてもまた傷つけてしまう。





だから…このマンションから出て行こう。




それから俺は仕事の合間に、次の家を探したり、少しでも時間が空けば家具などを少しずつ移動させた。



そこまで物が多いわけじゃないから、すぐに終わらせることができた。