不器用な二人









そう、あの時までは。




稚嘉とご飯を食べに行った帰り道。



街の中で美遥を見かけ、思わず声をかけた。



そして、そこで気づいたんだ。
美遥のそばには、俺と同じくらいの知らない男がいたってことを。





誰だよ…この男。
しかもなんか胡散臭い。



日曜日の夜、二人で夜の街中にいる。
普通は彼氏とか思うかもしれない。



…でも、俺はそう思いたくなかった。


俺は美遥とその男を引き離すかのように、美遥の手を取り、この場を去った。



…稚嘉を置いて。

後から稚嘉から連絡がきて、美遥のことですっげぇからかわれたけどな。