不器用な二人











しかし、あともう少しというところで、悠ちゃんに捕まってしまう。






「美遥…っ!」



「…やぁ…っ」




どうして追ってくるの?


どうして放っといてくれないの?



「離して…っ」




悠ちゃんに手を離してほしいと頼んだが、離すどころか逆に抱きしめられてしまった。




「悠ちゃ…」




「あいつは…」




悠ちゃんは私の言葉を遮り、今にも消えそうな声で私に問いかけてくる。





「あいつは…お前の、彼氏…なのか?」



「…っ」




突きつけれた現実。



どうして…こうも上手くいかないんだろう。




悠ちゃんには知られたくなかったのに…
知らないまま、遠ざかろうとしたのに…