不器用な二人









何だかこれ、すごく恥ずかしい…っ




「美遥、俺が言いたいこと、わかってないでしょ?」




「え、何が…?」



「…いや、いいんだ。気にしないでくれ。…俺が言える立場じゃないしな」




後半の方は小さく呟き、よく聞こえなくて私は首を傾げた。




すると悠ちゃんは急に優しく私を抱きしめた。




「…っ!?ゆ、悠ちゃん!?」




「…ごめん。また少しこのままで」




そう言って更に力を強める悠ちゃん。




何だか今日の悠ちゃん、ちょっと可笑しいかも…




いつも必要以上触れてこないのに…




それから悠ちゃんはマネージャーさんと打ち合わせをし、私を送る為にいったんマネージャーさんと別れる。




何でも今日は元々一旦家に帰る予定だったみたいで、自分の車で来ていたらしい。




マンションに着くと、私は悠ちゃんにお礼を言ってそれぞれの家に帰って行った。