目には涙が浮かんでいて。 視界が歪んで見える。 気がつけば、早川くんの姿は消えていて。 次第に走るスピードが落ちる。 足を止めると同時に頬に涙が伝った。 夕暮れ時の帰り道。 「な、んで...」 私の声は、綺麗な空に吸い込まれていくだけだった。