再びななと目線が交わる。



ななが愛しくて



愛しくて




俺は自分の顔をななに近づけた。




そっと唇を近づける。





その瞬間ななは勢いよく顔を背けた。



「なんでこんなことしようとするの?」




ななの瞳は潤んでいた。



お前が好きだからなんて簡単に言えるわけもなく俺はただななを見つめた。



「なんか言ってよ!何も伝わらないよ。」



一筋の涙がななの頬を伝う。




そして俺はななを自分の方に抱き寄せた。



「なんでなんて聞くなよ!いい加減俺の気持ちに気づけって。」




「え?」




ななの拍子のない声が聞こえた。