カラオケを出て、近くの公園のベンチにななを座らせた。



なな泣いてばかりで俺はどう話しかけたらいいのか困っていた。




「……大丈夫か?」



「ぐすっぐす……」



――ちくしょう!こうゆう時ってどう扱うんだよ!



俺はななの隣にゆっくりと座った。




「ごめん……ね」



――え?こいつなんで謝ってるの?



俺は訳が分からなく何も答えられなかった。




「そんなに大したことされたわけじゃないのに泣いちゃって。」




ななは無理やり作った笑顔で俺を見た。



――そんな顔するなよ…



抱きしめたくなる。





はなとして……





俺って最低。




「ばーか。」



俺はななのストレートな髪をボサボサにした。



「なっ何するの?!」



「別に……」



俺が笑うとつられてななも笑った。



「芦澤が来てくれて、芦澤が一緒にいてくれてよかった。」




少し真面目な顔をして話すななの横顔を俺はみていた。