あふれる涙のドロップス

 仮に、だ。もしも僕のせいで笠置さんが殴られていたとする。南を、振って、その仕返しに、笠置さんに、嫌がらせをしているのだったら____。





 でも、それで、南に良いことなんかあるのか___。





 本当は、責任逃れなんかしたくない。でも、でも、でも____。





 やっぱり、僕は駄目だ。『でも』だけ繰り返して、それで____。





「瑞香ちゃん!」





 リンが、笠置さんの方に駆け寄る。





「大丈夫?どっか、怪我してない?」





 リンが、笠置さんの腕を取ると、笠置さんの白い肌に、内出血ができていた。





「_____ッ」





 リンは、笠置さんの肩を抱くと、僕に目だけで、「保健室に行ってくる」と伝えた。僕は、「わかった」というふうに頷く。





 原西先生から預かったプリントを教卓の上に置くと、僕はその場にしゃがみこんだ。




 苦しい。もしも。僕のせいで、笠置さんが、殴られていたのだとしたら____。