「いってきまーす!」
勢い良くドアを開けて、学校に向かう。
目はちょっとだけ腫れているけど
全然平気。あの子…確か名前は…
美玲ちゃん…だったよね?
いやぁ、あの子かわいいわぁw

〜昨日の放課後〜
「もう…大丈夫だから。その…あのさ…ありがとね…。」
私は結局10分位廊下で泣いていた。
というより、龍介と抱き合ってた…
今思うと寒気がする…
「本当かよ?無理すんじゃねぇよ。」
と言って、
頭をぽんぽんと叩いてくれた。
なんだかすごく恥ずかしくて、
龍介の事はぶっ飛ばした。
その後も、なぜかドキドキが
収まらず、頬を少しだけ紅くしながら、
バッグを取りに行った。
ガラガラ…
ドアを開け、中に入って見ると、
1人の女子生徒がいた。
「何してるの?帰らないの?」
まぁ、私が言う立場じゃないけどね…
彼女からは何も返事が来ないので
私の席を探してみるも、見当たらない。
「ねぇ、私の席ここだよね?」
またも彼女に話しかける。
数秒ほど間があく。
また無視か…こうゆうの苦手なのかな?
「あなた、3組でしょ?ここ4組…」
え?一瞬声が小さすぎて
何を言っているのか分からなかった。
多分内容は…ここは4組…?
「あ!ありがとう!間違っちゃって…」
逆にどうして気づかなかったのか。
私は本当にバカだ…
さっき龍介に散々バカと言ってたけど、
私も変わらないじゃん…
……あの事は思い出さないようにしよ。
戻ろうとして向きを変えるも、
呼び止められる。
「ねぇ、ちょっとまって…」
意外な展開に戸惑う私は、
せめて彼女の方を向こうと思い
振り向くと、見事に足が絡まり、
激しく転んでしまった。
私が転んだ時の音は、
廊下を通して、遠くまで聞こえている
ような気がした。
なにこれ恥ずかしっ‼︎
「だ…大丈夫?」
彼女は手を貸してくれる。
優しいこの子…しかも美人だわぁ…
羨ましい。私が男だったらキュン♥︎
とでもなってるのかなw
「ありがとう。ところで何してたの?」
この子はさっきまで空を見上げながら
奇妙なポーズをとっていた。
そりゃあ、何をしているか
知りたくなるのも当然だろう。
「あのね…クラスの女の子達が明日の朝までずっと教室にいたら、UFOがみれるって言ってたから…」
嫉妬か。それにしても
そんな幼稚なウソでよく騙せたもんだ。
いや…この子がおかしいだけか。
なんか天然ぽいし…
「あのね?それ、嘘だよ…?」
伝わったかな?
なんか言うのもかなり勇気いる。
天然ってすごいなぁ。。。
「え…ウソぉ…だって私、聞いたよ?」
もう…人を疑う事を知りましょうよ。
純粋すぎるんだよ君は。
てゆーか…名前きいてなかった!
「ね、名前なに?私は三浦 咲!」
イキナリ話題変えちゃったな…
まぁ、この子はきっと相当モテる。
大体予想つく。
「私…?小川美玲。よろしくっ…!」
え。マジか。この子が⁉︎
ラッキーじゃないこれ‼︎
天然ちゃんは告白=友達の好きって
勘違いする子とかいるからっ!
しかもメアド…げっと……!


「あっ!律っ⁉︎おはよっ!残念ながら、美玲ちゃんはケータイを持っていないそうです!w」
あー、律、朝弱いから聞いてないや。
もうちょっとしたら言おうかな…
「…ぇえ⁉︎うっそ!マジか‼︎」