それでも愛してる




「何言ってんだ!!」



もちろん俺は拒んだ。だけど、正樹は


「頼む。お前しかいない。たった一か月しか文香と一緒にいられないなんて


 俺には耐えられない。そして、文香は悲しんで、前に進むことができない。



 文香には・・・幸せになってほしいんだ。だから俺は自殺したことにする。」






「だからって!俺は犯罪者になってしまうじゃないか!!」





「大丈夫だ。遺書をのこした。そうしたら、お前は犯罪者じゃない。」





「・・・正樹っ」





「さあ。」

正樹はロープを渡してきた。




「・・・ありがとう。そしてお前が文香を幸せにしてくれ。」