放課後


「じゃあね、頑張れ!」

「…」

「…桜葉」


舞彩の応援に黙りこむ私を、舞彩は抱き締めた。

その瞬間、心が軽くなった気がした。


「私は恋愛経験無いから大口叩けないけどさ、うん。大丈夫だよ」

「…はは、」


頬が緩んだ。


「うん。じゃあね!」


…ありがとう舞彩。

彼が嫌がろうと、今日だけは引き下がらない。

今日で、終わらせる。

蕾さんのことで傷付いている彼に、余計な重さを加えたくない。


「…ごめんね」


今、会いに行きます。