「何抱き締めてんの」

「わっ!」


幸せに浸っていると、いきなり話しかけられて思わず声をあげてしまった。


「バレるよ?」

「…すいません」


すると、保健室のドアが空いた。


「先生、お電話です」

「あ、はいわかりました。おらお前ら教室戻りなさい」

「うぃっす」


静まり返る保健室。

今、私達しかいないみたいだった。


「よし、葵離して!今なら行ける!」

「ん」


布団から出ると、エアコンの涼しい空気が火照った顔を冷やした。

起き上がると、葵が私を抱き締めた。


「!?」

「保健室で二人きりってエロいよね」

「は?」


息が上手く出来ない。何で私は今抱き締められてるんだろう。

しばらくして、私の背中に何かが触れた。