「あれ?向日君薬飲んだの?」
「うん。ちょっと辛くて…」
え、何の薬?てか、やばいやばい
葵の匂いが…っ
私が心臓になっちゃいそうなくらいドキドキする。
今、先生には葵が横を向いて寝ているように見えるけど、私は葵の腕の中にいる。
死ぬんじゃないかな私。
「起きたら課題ちゃんとやんなさいよ?」
「大丈夫大丈夫」
「あれ?逢坂さんは?」
思わずビクッと動いてしまった。
葵に膝で軽く蹴られた。
「え?ここにいますよ」
「!?」
「どこに?」
葵は何をいってるんだ!?
私はなるべく動かないで、彼の目を睨んだ。

