「2つ、願い事」

「あぁ、うん」

「もう誕生日終わっちゃったけど、」

「いいよ」


彼は目を細めて笑った。


「桜葉と、付き合うんでしょ」

「うん」

「何で付き合いたいの?」


…鈍感なのか、わざとなのか。


「あなたが好きだからです」

「会って三日で?」

「一目惚れです」


へぇ、と呟いて、彼は私の目を見た。


「うん、わかった」

「…葵」

「ん?」

「私は蕾さん以上になれる?」


私達の間に沈黙が訪れた。

葵は大丈夫しばらく黙ってから、悲しそうに笑った。