そこで、彼は何を見たのか。


「ビックリだよね、何で学校とっくに始まってるはずなのに蕾がいるんだって」


彼は懐かしい、とでもいうような表情だった。

涙はなく、淡々と話を続けた。


「俺が見たときは蕾生きてたんだよ。会話も出来たし」

「…」

「寝坊しちゃった、って言って笑ってた。」