雨の日カレシ




だけど、どこかお母さんに似ている。



「ごめんね、急に」



その人は私から少し離れた所に正座した。



「私ね、宮本優衣。旧姓が門井って言えば分かるかな?」



門井・・・お母さんの旧姓と同じ。


それに『優衣』って・・・。


もしかしてこの人が、お母さんのいとこで、お父さんのおさななじみの優衣さん?


私の名前の由来になった人。



「すごく小さい時に1度会っただけだから覚えていなくて当然よ。

里絵ちゃんのお葬式にも来てたけど、覚えてないでしょ?」



来てくれてたんだ。


本当に、申し訳ないけど覚えてない。



「旦那さんにね、優衣ちゃんの所に行ってあげてって言われて来たの。

しばらく、お世話になっても良いかしら?」



首を縦に振った。


この人が、病気で苦しんでたの?


余命1ヶ月って宣告されてたのに、お父さんに会って元気になったんだ。



「優衣ちゃんも大学生かぁ・・・早いなぁ。ねぇ、知ってる?

私もね、4月から優衣ちゃんと同じ大学の1年生なの」