雨の日カレシ




優衣は学年でいうと高校3年生。


だけど今の優衣はまるで小学校の低学年。


僕に向かって『抱っこ』とでも言うように両手を広げているから。



「優衣・・・どうした?」



だけど僕は優衣の望みを叶えるように、優衣を抱きしめた。


優衣だからだろうか。


全然『恥ずかしい』とか『いい歳して』とかは思わなかった。



「優衣、たっくんと私、同じ大学なんだよ」


「え、そうなの?良いなぁ」



優衣は本当に羨ましそうに呟いた。



「優衣も行きたい」



昔から体は弱くても、成績優秀だった優衣。


テストが返された日にはいつも『たっくん、見て見て!点数が3桁だよ!』

って嬉しそうに見せてくれた。


体さえ丈夫だったらどこの大学にでも行けるのに。


試験さえ受けられない。



「ねぇ優衣。お花の水、替えてる?」


「ううん・・・。今日はお母さん来られないから」



悲しそうに言った優衣。