雨の日カレシ




顔がそっくりだと思った。


同じ中学に通っていた門井里絵さん。



「門井さん、だよね?久しぶり」


「うん、びっくりしたぁ。あ、大竹くんもこの掲示板?」



『大竹くん』か。


懐かしい名字。



「えっと・・・うん。ありがとう」



場所を譲ってくれた門井さんにお礼を言い、新規に掲示されている情報を確認する。



「大竹くんは学部どこ?」


「教育学部だよ」



門井さんは首を傾げた。


正岡くんのことも知らないのに、大竹くんのことまで知る訳ないか。



「因みにコースは初等教育」


「・・・嘘だよ。だって説明会の時、名前呼ばれてなかったよ」



うん、そうだよ。


だって僕は『大竹匠』じゃないからね。



「僕、名字変わったんだよ。今は正岡。正岡匠になったんだ」



門井さんと友達の目が大きく見開かれた。


それもそのはず。


ついさっきまで僕の噂話をしていたんだから。