雨の日カレシ




「答辞。卒業生代表、正岡優衣」


「はい!」



いよいよだ。


体育の先生の声がマイクを通して体育館に響き渡った。


私も悔いの残らないように大きな声で返事をして

来賓の方々と先生方に頭を下げる。


階段を1歩1歩踏みしめながら上がったら、校長先生。


暑苦しい挨拶が嫌でたまらなかったけど、今日の祝辞は忘れません。


校長先生と目を合わせたら、ゆっくり深く頭を下げた。


きっと、後ろの同級生たちも私に合わせて頭を下げているはず。



「答辞。厳しい冬の寒さも・・・」



あ・・・もう泣いちゃう。


涙が頬を伝って、顎から床に落ちていく。


声がつまって、上手く出ない。


だけど、最後の大仕事。


絶対にやり遂げてみせる。



「入学当初は、不安しかありませんでした」



『友達できるかな?』とか『勉強についていけるかな?』とか、色々考えたっけ。



「今では。卒業できたことを誇りに思います」



私にとっては、最後の2ヶ月間。


今までになく濃い時間だった。