でも、小学校の卒業式も中学校の入学式も来てくれなかったお父さんが
今日は自分から休みを取ってくれた。
そのことが、今はすごく嬉しい。
「そうだ、優衣。こっちにおいで。プレゼントがあるんだ」
「プレゼント?」
寝室から顔だけ出したお父さんに疑問を抱きながらも
朝食の準備に取り掛かった手を止めて近づく。
一体どうしたんだろう。
何かあるのかな?
「優衣」
そこには、数日ぶりに会うお母さんの姿。
でも、どうして?
数日前に岡田くんと一緒に会いに行った時には何も言ってなかったのに。
「先生にお願いして昨日の夜から1日だけ許可を頂いたの」
「・・・泣きそう」
お父さんが来てくれるだけでも嬉しいのに、両親揃ってなんて。
幼稚園以来とかじゃないかな?
嬉しすぎる。
「もう・・・今から泣いてどうするの。答辞、読むんでしょ?
しっかり締めくくってね。それと・・・合格おめでとう」
お母さんにちゃんと『合格したよ』って伝えるのが何だか照れくさくて
帰り際に合格通知のコピーを置いて帰ったんだよね。
ちゃんと見てくれたんだ。


