「あ、私の志望校?一応あ・・・」
普通に白状しようとして考えた。
このまま言っちゃって大丈夫?
言わない方が良いんじゃない?
「やっぱ秘密ー」
「え、何だよそれ・・・」
え、何、今の。
笑ったよね、岡田くん。
声こそ出していないけど、目を細めて口角を上げて
確かに、笑った。
「正岡?どうした?」
「あ、ううん。なんでもないよ。
受からなかったら嫌だから教えない」
岡田くんが例外ではない。
このクラスに友達がいないのもあるけど
他の人にも誰一人として教えていない。
知っているのは親と先生だけ。
「なるほどねー。じゃあ、俺も教えなーい」
「岡田くんは絶対受かるでしょ」
なんて言ったって学年トップだもん。
男子のだけど。
「自信ないんだよねー。毎晩のように落ちる夢ばっかり見る」


