病院から帰ってきたら電話が鳴っているのが玄関から聞こえた。
留守電にはしてるけど、出た方が良いと思って荷物は玄関に置いて
リビングに走る。
「も、もしもし」
『あ、岡田紫苑です。もしかして、優衣?』
まさかの岡田くん。
心臓がバクバク・・・あれ、何でだろ。
「あ、うん、そうだよ!」
『走ったの?息が切れてる』
電話の向こうの岡田くんは少し笑ってるみたい。
「今、外から帰って来たから」
『そっか、お疲れ様。あのね、優衣。今から優衣に会いに行っても良い?』
えっと、どういうことだろう。
『優衣に会いに』ってことは、家に来るってこと?
「良いけど・・・家の場所、分かるの?」
『うん、分かるよ。引っ越ししてなければ』
岡田くん、何言ってるんだろう。
私は生まれた時からこの家で生活しているのに。
「してないよ?」
『じゃあ大丈夫。5分くらいで行くから』
あ、切れちゃった。


