僕は今までにないぐらい泣いた。


だが泣いてるだけでは始まらないのはいくら冷静さがない今の僕でもわかっている

この部屋から抜け出せばまだ助かる!
そう信じて窓を椅子で割ろうとしたりしてみたがやはり割れない。
しばらくして僕は諦めて教室の端で震えていた。



ふとわれにかえって教室のドアのほうを向くと人の影が見える。

その影のほうにいき、話しかけるとその影からは安心できる声がきこえた。
影の主は瑠璃と一成の二人だった。


「ごめんな悠哉ほんとに。親友とか言っておいて俺お前のこと見捨ててしまうとこだった。俺はこのゲームにお前と参加する。」と一成は教室のドアの通り抜け入ってきた。

「瑠璃、お前は入ってくるな。俺達の無事をずっと待っててくれ!」と一成は言った。
「いやよ、私もいく。
私達どんなときでも三人で乗り越えてきたじゃない。私だけここで残ってるのは悠哉を裏切ったのとかわらないじゃないの。」と瑠璃は力強い口調で言ってきた。

「頼む瑠璃。お前だけにはこんな危ないゲームには参加してほしくない。」一成は悲しげに小さなこえで言った。




…………。
何がおこってどうなってるのか僕には正直全くわからない。

突然現れた瑠璃と一成
まるで僕は幻を見てる気分だった。
だが何故かほっとしたと同時に一瞬でもこいつら二人を疑った自分を情けなくおもった。

こいつらはなにがあってもやっぱり友達だったんだと思うとまた涙が出てきた。



「一成これはなんなんだよ?」
一成は困った表情で答えた。

「これは、死のゲーム。二人一組で協力しあい相手と殺し会う部屋。それが絶望の部屋だ」

「絶望の部屋は毎回何組かの勝者を出すらしいが、その勝者には人生の活路が開かれるらしい。」

「つまり絶望してるやつらを集めて殺しあいをさせる最悪のゲームだよ…」と一成は答えた。

正直夢の中にいる気分だ。

こんな局面に人生で出会うことになるとは。



一成が瑠璃を必死に説得しているなか、

よ う こ そ
ぜ つ ぼ う
の へ や へ


それはあまりに不気味な声で耳をふさぎたくなるような声で「ようこそ絶望の部屋へ」と間違いなく言っていた。


すると外の気づけば瑠璃の影が消えていく。

それをみて一成が叫んだ。

「また帰ってきたら三人でバカやって学校行ったり三人で遊んだりしような」と涙を見せたことがなかった一成が泣きながらいった。

「ごめんね悠哉、私はここに残るけど二人の帰りを信じてずっと待ってるからね。
私達は離れてたって三人一緒だからね。」
「一成も絶対死ぬんじゃないわよ!自分が言ったこと絶対守るのよ…。また三人で……」
見えなくなっていく瑠璃の姿が見えてると思えるぐらいあの強い瑠璃が泣きながら言っていた…。


そして僕と一成はいつのまにか気を失っていた。