ぎゃぁぁぁぁっ


と悲鳴をあげている。



悲鳴をあげてるのは一成でも栞でも七海でもない。



久々の感覚が腕に残る。




正也の腕は両手とも下に落ちてしまった。




「きっ、きさまぁ。



たしか俺の聞いた話では…」と言ってる途中で僕は正也の首をはねた。



「ゆっ、ゆうや…。


抜くなって言ったよな?



お前はそれを抜いたらお前じゃなくなるだろ。



俺はお前に二度とあんな思いしてほしくないんだよ。」と一成が小さな声で言った。




「ごめん。

一成を守るには抜くしかないと思ったんだ。」




「な…なんで抜くんだよ。約束したじゃねぇか」



「ごめん」僕はそう言って一成達の前を離れた。



右足は撃たれて自由に動かない。



応急処置に自分の服をちぎってくくりつけて止血をした。




僕は約束も守れなかった。


一成が怒るのも当然だ。



あの時から僕は何一つ成長してなかったんだ…。