「どっか行くとこあんの?」


「えっと…なんか遊園地が絶望の部屋の中にあるって地図に書いてたんで一成さんと一緒にいきたいなって思って…」

らしくもなく一成に話すときだけ可愛くなってる七海の姿を見て僕は笑いをこらえるので必死だった。



「遊園地か…。いいよどうせ行くとこねぇしな!」


「ほんとに?」七海のバレバレな態度は見ていてこっちも楽しい。



「ねぇ悠哉君。あの二人をなるべく二人っきりになれるようにしてくれない?


見ててわかると思うけどあの子一成君に一目惚れしたらしいの。」と栞が言ってきた。



いや、これは勿論いいに決まってる。

あの二人が二人っきりになるってことは僕は栞と二人っきりになれるってことだ。


これを断るのは勿体ないにもほどがあるだろ…



「えっ! 僕は全然いいよ。一成にも頑張ってもらわないとね!」


内心下心しかないがここはいいやつを装おっておかないと!



「じゃあ私達も二人っきりになるけどよろしく…ね。」と栞が言った。


可愛すぎる。


この可愛さは反則だ。


「じゃあ一成気合い入れて遊園地に行こう!」


「なんでお前そんなに気合い入ってんだ…!お前ってそんなキャラだったけ?しかもそんなに遊園地好きなら言えよ、二人で行ってやったのに」と一成が笑って言ってきた。


今日のところはこいつのおかげで栞と二人っきりになれるってこともあるから今のバカにした発言は見逃してあげた。



そうやって色々と話しながら僕らは絶望の部屋の敷地にあると言われてる遊園地に行った。