一匹狼な彼氏と能天気な彼女




呆れるしかない。


「えー食べなよー。」

「食欲出ねぇ。」

「食欲出ろー!!てしたら出るよ。」

「……。」


コイツ、絶対今まで登校中とかにネジ1、2個落としてるべ。


そう確信した。



ガタッ


「あれ、どこ行くの?」


ネジの足りない隣人が立ち上がった俺を見上げる。


「…どっか。」

「ふーん。」


まぁ、屋上しか行く宛ねぇけどな。



歩き始めると、あたしも行こー、という声が聞こえた。



…なぜかそれに嬉しい自分がいた。