そういってあの人から逃げて、いたい膝を押さえながら校門までダッシュした。



 そんな私の後ろであの男の子が寂しそうな顔で一言こう言ったのに、私は何もきずいていなかった。




「やっと見つけた。夢生ちゃん。あの時はごめん……。」