この道を、君と

と、

「あー、砂都美―」

おつかれー

声をかけてきたのは、受付嬢で砂都美の友達の篠井 芽衣(しのい めい)

「お疲れ」

ふ、と口元を緩め、足を止める

ばたばたと追いついてきた竣に芽衣が視線を向け

「何?大林また振られてたの?」

面白そうに笑う

「うるさいなー。放っておいてくださいよ」

「まーいいけどさ。砂都美は手ごわいぞー。何せこの3年?寄ってくる男を泣かせては、振った鉄の女ですから」

「泣かせなんてないわよ」

振ったのは事実だけど

「知ってますよ。俺これでもこの一年チーフにアタックし続けてるけど、一度もデートしてくれたことないですもん」

そうだっただろうか