彼女さんの方は紅茶のカップとケーキをつまんでいて、彼氏さんの方はパソコンを開いている
別々のことをしていて、一見仲が悪そうに見えるけれど
なぜだろう
二人の間に流れる空気は暖かだ
「砂都美はカモミールティでいい?」
「あ、うん」
反射的に頷いて、思う
覚えていてくれたんだ、好きな紅茶の名前
んー、とケーキの並んだショーケースの前でうなる柊二に近づくと
「あの二人、いいでしょ」
店長さんが無邪気な笑顔を向けてくる
あの二人、と呼ばれたカップル
もう一度視線を向けるとちょうど彼女さんが口を開いた瞬間だった
その声にパソコンの画面から視線を上げた彼の瞳に、ふと優しい光が宿ったのを見て
「ええ、そうですね」
懐かしい気持ちを感じながらそっと頷いた
別々のことをしていて、一見仲が悪そうに見えるけれど
なぜだろう
二人の間に流れる空気は暖かだ
「砂都美はカモミールティでいい?」
「あ、うん」
反射的に頷いて、思う
覚えていてくれたんだ、好きな紅茶の名前
んー、とケーキの並んだショーケースの前でうなる柊二に近づくと
「あの二人、いいでしょ」
店長さんが無邪気な笑顔を向けてくる
あの二人、と呼ばれたカップル
もう一度視線を向けるとちょうど彼女さんが口を開いた瞬間だった
その声にパソコンの画面から視線を上げた彼の瞳に、ふと優しい光が宿ったのを見て
「ええ、そうですね」
懐かしい気持ちを感じながらそっと頷いた

