警察署に着き
電話があったと
説明し、
案内されたのは

『生活安全課』

だった。

母のいる場所とは
別の取り調べ室で
事情の説明を受けた。

母には
私達の知らない間に
差し押さえになった
家にいた頃の
おじさんとは
別れていて
新しい彼氏が出来ていた。母は、その彼氏と
彼氏の車内で
喧嘩になり
その彼氏の車から
飛び降りて
彼氏が車で母を
チャカ(拳銃)を母にむけて追いかけ回していた所、それを見た誰かが通報し、母が保護された。
その彼氏は逃げたということだった。

そして、
警察の方が言った。

警察『お母さんの錯乱具合から見ると覚醒剤使用している可能性があるので、一応、尿検査をさせてもらいました。今日の所は一旦、帰ってもらいますが、覚醒剤の反応がプラスで出た場合、お母さんの身柄を逮捕することになりますんで、それは頭に入れといてください。』

と話された。

私は中学の頃に
目の当たりにした
光景が脳裏に
浮かんだ。

またか…─。

そして母と対面。

覚醒剤のせいか
目つきも変わっており
挙動不審だった。

そんな母を
タクシーに乗せ
私のマンションに
連れ帰った。