浩の仕事も
ままならないまま
浩の家には
住んでいられなくなり
私の親を
頼りに浩と私を
住まわせてほしいと
頼みに行った。

勿論
くどくどと
説教はされたが
受け入れてくれた。

なかなか
定職しない
浩に痺れを切らせ
母とおじさんが
浩に西成の
あいりんセンターにでも何でも行けと勧めた。

母が
浩に弁当を
持たせてくれて
渋々、行ったと
思いきや、
昼間、母が
買い物に行った時に
自宅の前にある
公園の入り口で
見つけたものは、
母が浩に持たせた
弁当だった。

弁当の中身は
散りばめて捨てられており、弁当箱は
その付近に
転がっていた。

母もおじさんも
押さえ切れぬ怒りの中
浩の帰りを待った。

浩が夕方
何食わぬ顔で
帰って来た。

仕事に行ったふりをして帰って来たのだ。

そこからは
母とおじさんの説教。

浩は
自分は仕事に行ったと
一点張り。

白黒つかないまま
終わった。

そして
その後のある日、
浩から結婚しようと
私は言われた。

正直、
ずっと浩といるとは
思わなかったし、
私自身、浩に対して
惚れているわけでも
なかった。

私は母に話した。

母の返事は

『仕事も定まってないのにあかん。祢々が18歳になって浩の仕事が定まって仕事が長続きしてたら認めたる。』

とのことだった。