「・・・・・・使わないよ。ちょっと、姉としてお礼、送っとくだけ。あの詞はユイが作ったことになってんでしょ?」 「あ、なあんだ! アイも結構あの曲気に入ってるんじゃない。だよねー、メロディも良かったもんねー」 ユイはうっとりした表情で、録画DVDを最初から再生し画面に見入っている。 ・・・・・ひとりであっちの世界にいってろよ。 その様子を横目で睨み、私はユイの携帯電話から『K』というイニシァルのメールアドレスをメモして自室へと向かった。