あたしの証~番外編~

あかりがこの家を出て行く日が遂にやって来た。


いつもより早く起きて、俺はりなと共にあかりを見送る。
結構な期間、この家にいたのに旅行用のカバン一つに荷物をまとめたあかり。


玄関に立って、泣きそうな顔をしてるあかりをりながぎゅっと抱き締めた。


「いつでも戻ってきていいし、いつだって来ていいのよ。
貴方は私の家族なんだから」

「家族…?」


りながそっと体を離し、肩に手を置くとしっかりと一度頷く。


「そう、家族。
ずっと、あかりちゃんの家族なんだから」

「……本当に?」


あかりはりなから俺へと視線を移した。
真実を問う様な瞳。


だから、俺も肯定する様にあかりの目をしっかりと見て頷く。


それにあかりは嬉しそうに微笑んだ。
あかりの笑顔に俺達の顔も自然と綻んで行く。