「ゆうや、ありがとう」

「ああ」

「嬉しい」

「……そうか」


俺の勝手な判断で選んだものだったけど、あかりは本当に嬉しそうに笑っている。
…過保護になるよな、これは。


「あのね、来週行く事にしたんだ」

「そうか」

「…行くの…少しだけ怖い」

「……」

「行かないって選択肢はないけどさ。
でも、やっぱ夏樹に会うのは怖い」


そうか。
あれから何度か連絡取ってたりしてたとはいえ、会うのは久々か。

夏樹との最後、どうだったかわかんねえけど。

余程の事をされたんだと思うから。


「あはは、会う前から何言ってるんだろうね」


あかりは眉を下げて笑うと、頭を掻く。


「怖いのは当たり前だろ。
それでも、会いたいんだろ?」

「……うん」

「思いっきり、気持ちぶつけて来い。
これから後悔しない様に」

「………うん」



あかりはこくんと首を縦に振ってから。


「頑張って来る」


そう言って、ニコッと笑顔を見せた。