家に到着して、玄関を開ける。
出迎えたりなが俺をぎゅうっと抱き締めた。
少しだけ涙ぐんでるりなが愛しくて、俺も抱き締め返した。
「さ、たくさん食べて」
りなは俺の手を引くと、テーブルまで連れて行く。
その後ろからあかり。
「すっごい!」
あかりが背中から感嘆の声を漏らす。
確かに凄い料理だ。
テーブル一杯にお皿が置かれていて、そこにはりなの愛情こもった料理が盛られている。
「少し作り過ぎちゃった」
「…ありがとう、りな」
「ふふ」
椅子を引き、皆で席につくと料理を口に運ぶ。
久々に皆で食べるから、りなは普段家では飲まないのにアルコールを持って来た。
フルーツシャンパン。
度数低めだからって、俺も飲む事を許可され、あかりも一緒になってグラスを鳴らす。


