あたしの証~番外編~

「あかりが大好きでしょうがなくって。
だけど、もうあかりを縛れないんです。
だから…あかりを突き放しました」

悔しそうに涙を流して。
奥歯を噛みしめて。
拳を作って。


震える咲夜に声をかけることが出来なくて。


「…辛かったな」


……そう、仕向けたのは俺であって。
ここまで苦しめたのは俺であって。


それが申し訳なかった。


「…いきなりすみません…。
仕事戻ります」

「ああ」


気の利いた言葉なんかかけられるはずもなく。
俺はその後ろ姿を黙って見つめることしか出来なかった。


「はあ……」



俺は大きな溜息を一度ついた。



最近、眠れないせいか、疲れも溜まっていて。
中々蓄積された疲労が取れずにいた。


一旦背伸びをすると、俺はまた売上表とにっらめっこをする。