「あ、あの!ゆうやさん!」 俺の側に走り寄ってきて。 腕を掴んで俺に必死に聞いてくる。 「あかりは、大丈夫ですか!」 ………咲夜。 びっくりして目を見開いた俺はすぐに目を細めて。 「大丈夫だよ、明日退院」 安心したのか、咲夜の手が緩む。 それを振りほどいて俺は車に乗り込んだ。 呆けたままの咲夜に店で、と声をかけて俺は発進させた。 バックミラーで咲夜の姿を確認すると。 心の中で呟いた。 次こそは…。 幸せになれよ、と。