「俺、あかりのこと家族だと思ってんのね。
あ、恋愛感情じゃないねえよ?
娘みたいな、妹みたいな。
だから、咲夜ならあかりを幸せに出来ると思って紹介した」
「………」
「だけど、その所為で咲夜を苦しめたな…。
すまなかった」
「俺、別に…」
「いいよ、あかりが誰を好きかなんて一緒に暮らしてたから分かってる。
それでも咲夜を愛そうとしてた。
…だけど、あかりは出来なかったんだよな?」
「………っ…」
「わりいな、お前の傷抉るようなことして。
…幸せになってもらいたかったんだよ。
お前にもあかりにも」
「……え…?」
「咲夜、俺はお前にも幸せになってもらいたかったんだよ」
「…ゆう、やさん……」
俺の言葉に俯き、咲夜は黙る。
よく見ると咲夜は肩を震わせていた。
と、同時に顔を腕で隠す。


