「いいのー!あたし、りなさん好きだから」

「そりゃ、りなの料理が好きなんだろ」

「違うもんね~!ゆうや、うかうかしてるとあたしがりなさん奪っちゃうからね!」

横からりなもね~と言って声を併せている。


俺は軽くため息をついて、目を細めた。
こんなこと言えるまで回復…したか。

よかった。


そう、思ってるとあかりがいきなり今度タトゥーを彫って欲しいとお願いしてきた。


いや、金はいらないんだけど…どうしたんだ?

綺麗に彫ってもらいたい。
そう、言ったあかりの本心は俺にはわからなかった。

だけど、あかりは必死に考えて前に進もうとしてるんだ。


そう、思ったら嬉しいと思えた。


彫って欲しいと言われた翌週、俺はタトゥーを彫る準備をする。

毎週、月曜と水曜、俺はタトゥーを彫っていた。