咲夜と話すあかりを見て、俺は少し息をついた。

「拓海、当真は?」

「…当真…飛びました」

「……ああ、そうか」


まあ、飛ぶと思ってたわ。
あいつ、合ってねえし。


「ゆうやさん、あんな女珍しいですね」

「…ほっとけ」

「え?」

「俺か咲夜しかつけねーから、あいつには」

「あ、え、はい」




駄目だな、あかりはもう連れてこれねーな。
俺、心配だわ。

……なんか、親の気分だな。


公私混同しないはずだったが、それは無理だった。



指名が入った俺はあかりの側を離れて、他の客につく。

その客からまた、あかりのとこへ戻ろうとあかりの方を見た時。


俺は気付いた。


咲夜の眼差しに。