だから、部屋にいていいと言った。
あかりは戸惑って、断ってたけど。
でも、一人や二人増えても全然痛くない。
金はあったから。
俺は欲なんかなかったから。
部屋もぶっちゃけ、どうだっていい。
りなが喜ぶことだけが俺の喜びだった。
あかりに年齢を聞いたら19だと言う。
それに俺は驚いた。
ああ、なんだ。
タトゥー彫っていい歳だったんだな。
だけど、彫っていいんだなと言う俺にあかりは冷たく、彫らないと言った。
あかりの中でのなつきの鎖は、きつくかたく結ばれていたんだ。
あかりに見え隠れする陰。
それが何かを知るにはまだあかりを知らな過ぎた。
だから俺はあかりを連れだした。
俺の店に。
少しの気分転換にでもなればいい。
簡単にメイクをするあかりは、五分も経ってない。
メイクは薄かったけど、あかりには必要ないと思えた。


