「ゆうや!ゆうや!」
「……ええ?」
うとうとしてた俺はりなの声に目を開けて、返事をした。
「あの子目を覚ましたの!」
あの子…?
ああ、あの女か。
ぼーっとしながらタバコに火を点けて、一度大きく吸い込む。
まだだるい腰を上げて、あの女が寝てる部屋に向かった。
「……なつき…」
入ろうとする部屋から泣き声がする。
顔を覆って、泣いている。
「辛気くせえな…」
はっとしてこっちを見るその女。
思ってたよりも整った顔をしていた。
…まあまあじゃん?
黙ったまんま目をパチパチさせてるそいつに俺は言った。
「ずっと辛気くせえ顔してっからなつきに捨てられるんだよ」
「なつきのこと知ってるの?!」
うお、なんだ。
食いついてきた。
その目は必死で。
……まじなんだなって思った。


